建吉組は提案します。
“地震国 日本”だからこそ、
今からの建物には免震構造を!

point1.耐震構造と免震構造との違い。


耐震構造は、地震に強い構造ではありますが地震とともに建物が揺れるのに対し、免震構造は地震が起きても揺れにくい構造で、建物に及ぼす地震の力を小さくします。

point2.RSL免震システム。


RSL免震システムのRはリライアビリティ(システムの信頼性)、Sはセービングコスト(低価格)でLはリバティ(自由設計)を表しています。すなわち、RSL免震システムは、安全性は耐震設計より高く、費用は耐震設計の建物と変わりないレベルで、しかも建物への地震の影響が非常に少ない分、自由な設計手法を駆使した建築物が設計出来るという意味を込めている。“R”は天然ゴム系積層ゴムに用いられるゴム(rubber)の“R”、鋼棒ダンパーの材料である鉄(steel)の“S”、鉛ダンパーの材料である鉛(lead)の“L”も同時に表現しています。

積層ゴムアイソレーター

積層ゴムアイソレーター

薄いゴムの板と鋼板を何層にも加硫形成したものです。垂直方向の荷重に対しては、とても剛性の高いものになります。
鉛ダンパー

鉛ダンパー

鉛の塑性変形によるダンパーで、焼形時から減衰性能を発揮します。
免震U型スチールダンパー

免震U型スチールダンパー

鋼棒の塑性変形によるダンパーで、大地震のエネルギーを吸収します。

point3.免震システムについて。


RSL免震“4秒免震”

免震で一番重要なのは、「免震構造部分の一次固有周期が何秒であるか」と云うことです。建物の一次周期を4秒以上にすると、地震波の種類にかかわらず,建物の応答はほぼ一定になり、応答レベルも小さくなります。

 

4秒免震を実現すれば、建物は一つの固まりとして動き、たわみやねじれを生じることなく、ただゆっくり水平に動くだけで、さらに建物内部空間の安定性は保たれ、家具の転倒はもとよりコップの転倒も起こりません。4秒免震であれば、「建物は地震との関係が切れた」と断言することができます。

免震建築の歴史

世界最古の免震ゴムの実施例は、1889年オーストラリア、メルボルンの鉄道高架橋です。橋脚と橋梁の間に、防振、騒音対策の為のゴムパットを設置しており、現在も引き続き使用されています。100年以上経過しているにも関わらず、ゴムの劣化は表層1.5mm程度しか認められず、性能上問題ありません。国内初の免震建築物は、1983年に千葉県の『八千代台住宅』にできた住宅で、その後、数物件できました。1995年阪神・淡路大震災にて兵庫県三田市『WESTビル』が水平最大変位約13cmを記録し免震効果が実証されました。2000年10月の建築基準法改正で、通常手続き(確認申請)でも免震建築が可能になり、住宅や中小ビルへの免震設計が増加しました。現時点で、ビル物で1700棟、戸建て免震住宅で3000軒ほどが、建設されています。

コストと点検

免震化には、免震部材をはじめさまざまな費用がかかります。しかし、費用は耐震の建物とほとんど変わらず、また構造部材のスリム化が図れるなどのメリットもあり、建物階数が多くなるほど免震にかかる費用の比率も小さくなります。10階以上の建物になると建築費は2~3%のアップといわれています。また、SRCの必要な31m以上の建物では逆に免震構造の方がコストが下がる場合もあります。そして、「免震は地震時の被害に対する安全性の向上や地震後の補修費が不要になる」ということを考えるとライフサイクルコストは小さくなります。現在免震建物の維持管理に関しては社団法人日本免震協会編の「免震建物の維持管理基準-2004-」が、標準的になっています。これによると建物の竣工時、5年、10年、以降10年毎に詳細な点検をおこない、それ以外毎年目視による点検を行なうと規定されています。そのほか地震や台風などの災害の後に応急点検を行ないます。また定期点検や応急点検で異常が認められた場合、詳細点検をおこないます。